「子供の突然、『プログラミングって何?』と聞かれたけど答えられなかった」
「小学校でプログラミングが必修らしけど、プログラミングって何なんだろう」
現役の子育て世代にとって、プログラミングは聞きなじみがない人も多いため、正確な意味を知っている人は少ないでしょう。
この記事では、子供に身近な物や絵本、おもちゃを使ってプログラミングを説明する方法を紹介します。
プログラミングを学ぶ理由やメリットも紹介するので、合わせてお子さんに説明してみてくださいね。
1:プログラミングとはコンピューターへの指示を書くこと
プログラミングとは、コンピューターにさせたい動作を順番に書くことを指します。
例えば自動洗濯機の場合は、以下のような洗濯に必要な動作を書き出すことがプログラミングです。
・洗濯物の量を測る
・必要な水を注入する
・必要な洗剤を注入する
・モーターを回す
など
コンピューターは人間の言葉のままでは行動することができないため、「プログラミング言語」と呼ばれるコンピューターを動かすための言葉を用います。
そして、プログラミング言語でコンピューターにさせたい一連の流れを書いたものを「プログラム」と言います。身近なものでいうと、結婚式の進行表や料理のレシピも一連の行動を言語化した「プログラム」ですよね。
2: プログラミングについて子供に説明する方法3選
プログラミングについて子供にも分かりやすく説明するには、次の3つの方法がおすすめです。
・身近なものに例える
・プログラミングを題材にした絵本を読む
・プログラミングが体験できるおもちゃで遊ぶ
子供にとって身近なものを使うと親近感がわきやすく、プログラミングの説明もうまくいきやすくなります。
では、3つの方法を詳しく解説します。
2-1: 子供の身近なものに例える
子供にとって身近な「時間割」や「運動会」などが題材であれば、子供にもイメージが湧きやすくおすすめです。
例えば、学校の「時間割」をプログラミングに当てはめると…
「コンピューター」を「生徒」に置き換えて説明してみるといいでしょう。
生徒に
1時間目→国語
2時間目→算数
3時間目→社会科
を勉強するように書いたものが「時間割」。
そして、その時間割を書き出すことが「プログラミング」。
生徒が、「決まった時間に決まった科目を勉強するよう指示を書くこと」をプログラミングと言うよ!
コンピューターにも同じように、「いつ、どんな動作をしてほしいか」
という指示を書くことがプログラミングになるんだよ。
子供の年齢にもよりますが、身近な題材に置き換えるとプログラミングを実感しやすくなり、プログラミングに興味を持つきっかけにもなるでしょう。
2-3:絵本を読む
プログラミングに注目が集まる昨今、プログラミングを題材にした絵本が数多く出版されています。絵本の読み聞かせを通して、プログラミングの基礎的な考え方を分かりやすく子供に伝えることができます。
絵本の読み聞かせなので、親子でリラックスしながらプログラミングの世界に触れてみてくださいね。
おすすめのプログラミング絵本は「ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング」(リンダ・リウカス作/翔泳社翔泳社/2016.5)です。プログラミング的思考が身につく絵本として注目されています。
2-3: おもちゃを使う
おもちゃを使えば、言葉だけでなく実際に手を動かしながらプログラミングの説明を子供にできます。
さまざまなメーカーから多くの種類が販売されています。対象年齢や子供の興味・関心に合わせておもちゃを選ぶことが大切です。
以下の記事で幼児向けのプログラミングおもちゃについて紹介しているので、よかったら参考にしてください!
3: 子供がプログラミングを学ぶ理由
なぜプログラミングを学ぶのか、学ぶ理由も子供に説明できるとぐっと説得力が増します。
ここでは子供がプログラミングを学ぶ理由について、紹介します。
3-1:プログラミング的思考力を伸ばすため
「プログラミング的思考力」とは、目的を達成するために順序立てて課題を解決する方法を考える力を指します。
プログラミングをする際、問題を解決するための方法を論理的に考えそれを実行に移します。子供のころからプログラミングに触れることで、問題に直面した時に解決方法を、論理的に考えるプロセスに慣れることができます。
長い人生、さまざまな問題に直面することがあります。子供のうちから、問題に直面した時に「どうやったら解決できるか」を筋道と立てて思考できるよう経験を積むことは、大きな財産になりますよね!
3-2:創造性を育てるため
プログラミングには、子供の創造性を刺激する目的もあります。
例えば、プログラミングの技術によって作れるものには次のようなものがあります。
・ゲーム
・アプリ
・WEBサイト
・IoT家電
子供が自作のゲームを作りたければ、どんなテーマのゲームにするか、どんなキャラクターを登場させるかなど自分の創造力をフルに使うことができます。
「0」から「1」を作り出すのはとても大変ですが、創造する力はこの先の社会において大きなアドバンテージです。子供のころから創造性を育てることで、柔軟なアイデアを生み出す力も身に着けられます。
3-3:デジタルリテラシーを身に着けるため
「デジタルリテラシー」とは、デジタル技術を理解して正しく活用するスキルのことです。学校の勉強や友達とのコミュニケーションなどで、幼少期からデジタル技術を使う時代になりました。
プログラミングを通してデジタル技術を理解していくことで、テクノロジーを安全に活用できるようになります。デジタル技術を使いこなす力は、今後ますます必要になるスキルの1つになるでしょう。
4:子供がプログラミングを学ぶメリット
子供がプログラミングを学ぶメリットには主に次の3つがあります。
4-1:問題解決力がつく
プログラミングを学ぶと論理的に物事を考えられるようになり、問題を解決する力がつきます。
プログラミングは、目的を達成するために試行錯誤しながら論理的に考える必要があります。論理的に考える習慣があると、難しい問題に直面した時も臆せず課題を解決できる力が備わります。
また、プログラミングを通して、「計画」して「実行」するというプロセスを身に着けられると、問題をスモールステップで着実に解決する姿勢が身に付きます。
「難しい問題に直面しても、あきらめない姿勢」を、子供時代から身に着けておくと、受験や就活、社会人生活でもとても有利です!
4-2:デジタルに強い人材になる
身の回りのあらゆるものにデジタル技術が使われる時代になりました。プログラミングを学ぶことで、ITに関する基礎的な知識を身に着けられるため、IT化社会への適応力がぐんと伸ばせます。
子供のうちからICT機器に触れていると、抵抗感なくデジタル機材や技術を受け入れられるようになります。将来的に社会に通用するデジタル人材になるためにも、プログラミング学習は大きな意味を持っています。
4-3:将来の選択肢が広がる
プログラミングの知識があると、将来の職業選択や進路選択の幅を広げられます。
プログラミング技術は生活を便利にするためにたくさん活用されるようになりました。今後も便利なものを開発するために、プログラミングができる人材はさまざまな業界でニーズが高まるでしょう。
しかし、現在の日本ではプログラミング人材は不足傾向です。人口も減少しているため、今後ますます人材不足になるかもしれません。
「プログラミングができる」というのは、社会から必要とされる技術や知識を持っているということです。子供の将来の選択肢を増やすために、プログラミング学習は大きなメリットになるでしょう。
5:まとめ
子供がプログラミングについて聞いてきたら、身近なものに例えたり、絵本を使ったりして分かりやすく説明してあげましょう。もし子供がプログラミングについてさらに興味をもったら、追加でプログラミング絵本やおもちゃを揃えて、好奇心を伸ばしてあげられると良いですね!
本格的に子供にプログラミングを学ばせたい場合は、通信教育やスクールに通う方法もあります。子供の関心度合いに合わせて、最適な方法を試してみましょう!